連帯保証人の責任範囲や限度額
みんなさんこんにちは☆彡
最近季節変わりの朝晩の気温が下がって体調管理が難しい時期になりましたね・・
本日は、連帯保証人の責任範囲や限度額について記事にしてみました('ω')
連帯保証人の責任範囲や限度額のルール
賃貸借契約には連帯保証人を立てることが多くありますが、その役割や責任の内容などをしっかりと理解している人はそれほど多くありません。
民法改正がございましたので、改めて連帯保証人の役割や責任の内容を知りどういった点が変更になったのか知りましょう。
当記事では賃貸借契約に関する連帯保証人について記載となります。
連帯保証人の役割
連帯保証人とは、本来の債務者(主債務者=賃貸借契約における借主)と同等の責任を負うことを契約によって約束した第三者のことをいいます。
賃貸借契約に限らず、すべての契約において契約者どうしでの取り決めで連帯保証人を立てるかどうかを決めます。
賃貸借契約における連帯保証人の役割は、大きく分けると2つあります。
①金銭債務の保証として、家賃を滞納した際の保証をすることです。
借主である主債務者が何らかの理由で家賃の滞納をした場合、当初は敷金などで未納分がまかなわれますが、長期間に渡って滞納が続く場合は主債務者(借主様)にその支払い能力が無いものとして、連帯保証人が滞納している家賃を請求されます。
②金銭債務以外の責任の保証です。
賃貸借契約を解約する際には原状回復が必要になりますが、その原状回復義務も主債務者と同様に負うことになります。
たとえば、原状回復に必要な費用の不足分を主債務者が全額もしくは一部が支払えない場合、連帯保証人が支払うこととなります。
よく連帯保証人と間違われることがある単なる『保証人』の場合、その責任は大きく異なります。
保証人に対して借主の滞納した家賃の請求があった場合、まずは借主に請求をするように拒む権利(催告の抗弁権)や、借主に財産があることを証明して先にそちらを差し押さえるように要求する権利(検索の抗弁権)があります。
また、複数の保証人が居る場合は請求された金額を保証人の人数で均等に割って負担を減らすように求める分別の利益もあります。
しかし、連帯保証人にはこういった権利は無く、連帯保証人は主債務者と同等の立場とみなされ、言葉の通り借主と債務を『連帯』しているということで、責任が重くなります。
保証人の負担とは・・・
「保証契約の締結後に主たる債務が加重された場合でも、保証債務は加重されない」
従来からある規定で、保証債務が主たる債務よりも重くなることは許されないとされていました。主たる債務よりも重いときは、主たる債務の限度に減縮されます。
では、保証契約の締結後に主たる債務が加重された場合、保証債務もその限度まで加重されるのか、元の主たる債務よりも重くすることはできるのか?主債務10万、保証債務10万だった場合に、主債務が12万になったことで保証債務も12万(元の主債務より重い)とできるのか、ということです。この点についての規定がありませんでした。
→ 答えはNoです。主たる債務が加重されても保証債務は影響を受けないという規定が新設されました。
連帯保証人は改正民法ではどうなるの・・・
連帯保証人制度は、慣習のようなものではなく民法で定められているため法的な効力があります。
賃貸借契約で連帯保証人を立てる際は賃貸契約書の中で連帯保証人について記されますが、一般的に『連帯保証人は、賃貸人に対し、賃借人と連帯して、本契約から生じる一切の債務を負担する。
本契約が更新された場合も同様とする』などと記載されているのみで、連帯保証人の責任の範囲や保証すべき限度額などについても明記されることはありませんでした。
そのため、賃貸借契約によって生じる損害賠償が家賃の滞納のみではなく、借主の故意や過失で賃貸物を損傷させた場合の修繕費や、借主が物件内で死亡した場合の原状回復費用や損害賠償義務など、多額の請求に応じなければならない可能性がありました。
改正民法では、この連帯保証人の責任の範囲が定められ、保証すべき限度額についても事前に定めることが義務付けられました。
連帯保証人の責任の範囲は『債務の元本』『債務に関する利息』『違約金』『損害賠償』『その他に発生する債務』に定められ、この範囲に収まらない部分まで責任を負う必要はありません。
保証すべき限度額の上限とした『極度額』を定めることが義務付けられます。
責任の範囲内で保証すべき金額を算出し、連帯保証人の契約時点で賃貸借契約書に極度額の明記します。
極度額の明記については『極度額は100万円とする』や『極度額は契約締結時における賃料及び共益費の2か月分』など、具体的な金額が分かるようにする必要があり、極度額の明記が無い場合は連帯契約そのものが無効となります。
保証人の地位が相続されない・・・
改正前は賃貸借契約における連帯保証人の地位については、過去の事例において連帯保証人の地位も相続対象になる、とする判例が出ていたことから、連帯保証人が死亡した場合でも、その相続人にその地位を引き継いでもらう事が一般的でした。
ところが、今回の改正で「極度額」の設定が義務つけられたことで、大きな違いが出てきます。
極度額を定めて、その範囲内で継続的に発生する家賃などの債務を保証することを「根保証」といい、相続の対象となりますが、連帯保証人が死亡した時点で被保証債務が確定します。
そのため、連帯保証人が死亡する前に既に発生した家賃滞納の支払い義務については相続人に引き継がれますが、地位自体については相続されません。
今回の民法改正により連帯保証人については以前よりもかなり保護されることになるため、今後は契約書に「連帯保証人に死亡等で欠けた場合は、賃借人の責任と負担で別の連帯保証人を立てるか、保証会社に加入する」特約を記載する事をおすすめします。
まとめ
この新しいルールは2020年4月1日から実施されます。
現在、賃貸借契約を締結しているものについては極度額を合意していないと思われますが、この契約は2020年4月1日を迎えると無効になるわけではなく施行日以降に新規に賃貸借契約を締結する場合に適用されます。
取引が完了したら終わりではなく、その後も末永くお付き合いができたらと思っております(*^ー^)ノ☆
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